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2020.10.05

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読み物

ここにいるよ。
第3話「星とネコ」

みなさん、こんにちは。今が混じる、今と混ぜる「こんこん(今混)」で出会った演出家/脚本家のユリイカ百貨店・たみおと、コピーライターのかたちラボ・田中です。

うんうんうなって、こねくり回して、アハハとやってく往復書簡を始めます。

ここから何か面白いことできたらいいですね。いったい何ができるのか、我々もさっぱりわかりません。でも、とにかくやってみましょう! 

たみお「田中さん、田中さん、たみおです。」田中「たみおさん、今日は何をしましょう?」

今日も、ここにいるよ。


田中さん、お元気ですか。

年があけました。

朝はやく、家の前のみちに出ると、シンと静かに清くって、大変な一年を越して、それでもまだまだ大変そうなのに、どうして毎年正月のこの日ばかりは、こんなに辺りを清く思うのか、不思議に感じました。そちらはいかがでしょうか。この「清さ」は京都府京都市の局所的な出来事なのか、それとも兵庫県神戸市にもあるものなのか、それともこの星まるごとにも、そうなんでしょうか。

行ったことないけど、例えばケニアとかでも、そうなんでしょうか。

そんなこんなで、今年もどうぞよろしくお願いします。

良い年にしたいですね。しましょう。きっと。なりますよ。うん。

第二話で、田中さん、劇場の「暗転」に触れてくださいました。

「あんてん」最高ですよね。私も「暗転」大好きです。

劇場の空間に入り、ブザーがなり、空間が闇に落ちるとき。

あの間、私はまぶたを開けたままの、暗闇を味わいます。

照明家、舞台監督、美術家によりもたらされた人による完璧な闇。

太陽や月はまだ劇場のそとにあり、この星を照らしているというのに、劇場に訪れるヒカリの遮断。チケット代の8割、確かにその価値、あるかもしれません。

その時、目覚める何かが、「触手」である、確かにそう言えるかも。

人はなんだかんだ言って、星々が放つ影響(潮の満ち欠け、引力のバランス)を知らずと受けていると私は思っているものですから、なおのこと、そう思います。こう、知らない部分がニョキニョキッと生える感じ。失った一部を補うようにニョキニョキっと生まれていく感覚。

そうそう、もう昨年になってしまいましたが

オオヤマネコさんと会わせてくださってありがとうございました!!

とても素敵な時間でした。緊張しました。まさか本当にお会いすることになるなんて。

シチュエーションもなんだかすごかったです。床も天井も壁も真っ白。神戸の街並みを一望できる大きな窓。それを背景にして、瞳をキラキラさせたオオヤマネコさん。時節柄、マスクがあって助かりました。マスクの下で私、口開けっぱなしでした。

オオヤマネコさんのサイト、貼っておきます。版画を主体とされているアーティストさん。

オオヤマネコ・WEBサイト(http://ooyamaneko.web.fc2.com/about.html)

素敵なんです〜! 版画の現物見せてくださったんですけど、あれは滲みました。「僕にはこう見える」を、そのまま出せる、はホント尊い。

スケッチブックに、さらりっと残されていた、余白だらけの曲線も忘れられません。

初めまして、の挨拶のあと、オオヤマさんと田中さんとで、取り止めのない話が始まりました。もう面白くって……。途中で、なぜ私この方とお話をしてるんやろう、私は一体どこにいるんやろう、と「今」と「自分」を見失うほど。

そう、その中の一つに星の話がありましたね!

オオヤマネコさんがお会いされた方の一人に、宇宙飛行士の方がいらして、その方が宇宙の真ん中で感じたことをこんなふうに話された、と。

「あの星(金星や木星や…)が今ここに座するから、悲しみが地球に降り注ぎ、あの星があるから、喜びが地球にやってくる、そういうのがわかったんです」。って!

占いみたいでしょう。でも、なんだか、それが似合わない(と私が勝手に思っている)その実在する宇宙飛行士さんの言葉と、それを伝えてくださるオオヤマネコさんのしっかりした話し言葉が、そのフワフワした言葉に確かな重みを与えてくれていました。

私は、舞台も漫画も大好きなのですが、宇宙もまた大好きなんです。物語の中にそれを混じらせたときの、その飛躍の気持ちよさ。宇宙に場を放った途端、伝わるストレートな人の情や願い。

(言葉は、場の関係があってこそ、その意味を持ちますから、宇宙に置いた途端の響きの違いはもうすごいんですよ。宇宙空間に漂いながら「おなかすいた」って独りで呟いたら、もうそれだけで泣けますよね……)

そういった物語の場としての宇宙が最初は好きだったのですが、そこからどんどんその存在そのものについて心引かれるようになりました。

「悲しみや喜びがあの星から、地球にふりそそぐ」

宇宙の星々と身体を結びつけるような何かを、実際に宇宙に行かれた方が体感したのだとしたら。それはあくまで一個人の、もしかしたらロマンチシズムなのかもしれないけれど、世界人口約77億9500万人(2020年の記録)の中で、宇宙に行った人類これまで566人、電卓を弾いて、人類の0.000007%の「宇宙飛行士」のうちの一人が感じた希有な感覚。エベレストに登ったら人生観が変わったんだ!と聞いたら、そうか登ったら人生観変わるんだ!とその気になっちゃうような、実際に行ったことないのに、そうなんだ、と思えてしまう共感力で、私は、きっとそうなんだ、と信じます。多分、一生、宇宙に行くことがないから、信じます。

「悲しみや喜びが、あの星から、地球に降り注ぐ」

宇宙はどんどんその実態について解明が進んでいます。(ブラックホールはいったいどういうものなのか、スティーブン・ホーキング博士が子供向けに書かれた物語「宇宙への秘密の鍵」もとても面白いのでぜひお読み頂けたら。)

なぜ海に波がたつのか、それも月の引力のなせるものだと知ったときの感動。

遠い星が影響している様々な自然現象、また人への感情への影響。

個のものと思っていた「情」が、海の波のように星に影響を受けているとしたら、「悲しさ」もまた、独りだけのものではないと思えたりします。「喜び」も。

(「個にして全、全にして個」その話を聞きながら、頭の中で巡っていた一文です。王蟲の言葉なんですよ。田中さん、これに踏み込むと、大変な話になりそうですね。私の想像や知ってることではまだまだ及ばない……ハヤオ先生!!)

床も天井も壁も真っ白。神戸の街並みを一望できる大きな窓。その窓を背景に、そんな話を聞きながら、つくづく、誰かと出会うということは、贅沢なことだなと思いました。私たちは、言葉や目線や絵をかわし、持ち帰って一人になって思案する。この文章をワクワクしながら書く、今この時間ができたのも、誰かと出会えたから。贅沢。

「王蟲の触手」

「暗転」

「オオヤマネコさん」

「悲しみや喜びが、あの星から、地球に降り注ぐ」

ワードが取り止めもなく出てきました。うまいことまとめたいなあと思って新年も唸ってみましたが、やっぱり、掘れば掘るほど広がるのが常として、放っておくことにします!
第3話は、ここらへんでどうでしょう。

オオヤマネコさんは「呼び方はネコでいいですよ」とおっしゃってくださいました。

神戸で出会ったキラキラした眼差しの不思議に大きな存在感を持つネコさん。ネコさんと何かできたらいいですね。「ここにいるよ。」いいですね。

寒さが増します。

田中家皆様、ぬくぬくした新年でありますように。

PS.2020年の世界人口とこれまでの宇宙飛行士の数の割り算で%出すのは、違うんです。全体的にエビデンスよりパッションを取りました!すみません。