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#06 日々是口実 「週の始まりは”土曜日”」

僕のカレンダーは少し変わっている。

週の始まりが”土曜日”なのだ。

ちょっとしたことでこうなったのだが、月曜日から始まり、毎日頑張って働きクタクタで土日に休む。

そのまま疲れも取れないまま月曜日に突入すると「うわぁ…月曜日から予定がパンパンだ…」と初っ端からテンションが下がってしまう。そして、そのまま働き出す…というサイクルをこの人生で過ごしてきた。

あるとき、カレンダーの設定をいじっていると「週の始まり」が変更できることに気づいた。

あ、これは!と思い、週の始まりを「土曜日」に変えたのがきっかけ。
たったそれだけのことなのになんだか1週間の見え方が大きく変わったのだ。

当たり前のフレームをずらしてみる

1週間7日間という揺るぎないフレームの中、どこを始まりとするのかなんて自由である。
なんなら僕が子どもの頃は、土曜日も学校があった。週休2日ですらなかったのだ。
だったら自分なりの見方で1週間をみてもいい。

普通だと日曜日が1週間の終わりでできるだけ来週のことなんて見たくないはずだ。
蓋を開けたらゲボが出そうな忙しさ…みたいな日々を読者にも多いのではないだろうか。
しかし、僕の場合は土曜日に週が始まる。空っぽな週末とひしめき合う平日。

とても冷静に7日間を見ることができて驚く。平日すごいぱつぱつだから、リスケしてもらおうでもいいし、意外とこの曜日に余裕があるから雑務は固めようとか。もう本当にやばかったら日曜日にいくつか仕事を済ませておこうでもいい。土日目掛けて突っ走るのではなく、土日がスタートラインでどう突っ走るのかを考えることができる。

とてもささやかな工夫ではあるが、これで一年過ごしてきてしっくりきている。
慌ただしさに翻弄されることもなく、いや慌ただしいのだが計算通りではあるのでテンパらない。
結果、平日の疲れは軽減され、土日に冷静に次の展開を分析することができる。
週の始まりを土曜日にしただけなのに。

根拠のない当たり前だらけ

僕らは無意識に当たり前のフレームに囚われている。

1日3食食べなければいけない / 8時間は寝た方が良い / 1日8時間働くものだ

そりゃ当たり前だけど、なんでそのフレームなのかは謎だ。1日2食な人もいるし、6時間睡眠で大丈夫な人もいるし、1週間で8時間しか働かない人もいる。当たり前の前提を取り外して物事を見ることで自分なりに世界のルールを改変することだってできる。自分の中だけなら。

土曜日始まりにしたところで1週間が二日増えるとか、そんなことはまったくなくみんなと同じ7日間だ。
プラシーボ効果みたいなもので、土曜日スタートのカレンダーにするだけで1週間がポジティブに見える不思議。花金で飲むお酒のフィナーレ感が増す不思議。個人的には良いことだらけだった。

コロナになって出勤することの当たり前が崩れ去った。
全然家でも仕事できるじゃんと気付いた人もたくさんいると思う。
また同じ数だけ、家じゃ仕事ができないよーという人もいたと思う。
急に当たり前のフレームを外されることで新たな気付きが生まれる。

月曜始まりというフレームを外すだけで1週間の見え方が変わるように僕達を取り巻くあたり目の色眼鏡を外してみると、世界は割とカスタム可能なものが多いのだなと思う。

ほんのささやかな当たり前への抵抗のように僕のカレンダーは今週も土曜日から始まり無数の打ち合わせと飲み会で埋め尽くされていく。